矯正治療
歯並びや噛み合わせが気になる方へ
「歯並びが気になって、大きな口を開けて笑えない」「噛み合わせが悪くて、食事がしにくい」
こうした歯並びや噛み合わせが気になる方に適した治療が矯正歯科治療です。
矯正歯科治療とは?
凸凹に生えている歯列を改善することで、美しく整った歯並びと正しい噛み合わせに導く治療です。さらに、歯並びが整うことで口元と顔全体の印象が華やかになります。今まで抱えていた口元のコンプレックスが解消されて自信を取り戻す方もたくさんいらっしゃいます。
当院では、矯正歯科治療を専門に行う歯科医師による歯科治療を行っています。歯並びや噛み合わせでお悩みの方、矯正治療に関心のある方は、お気軽にご相談ください。
お子さんの矯正について
当院では、将来の歯並びなどにご不安をお持ちの保護者の皆さまと共に、乳歯時期からの健康管理のサポートに努めております。
下の画像は虫歯の悪化により、乳歯を早期に失った症例です。歯がなくなってしまった箇所に永久歯が倒れ込み、歯並びが悪化するのを防ぐために、小さな矯正装置を入れて予防しています。
矯正を専門に行う歯科医師による治療
当院で矯正治療を行っている医師は、日本矯正歯科学会の認定医・指導医の資格を持つ矯正歯科治療を専門に行う歯科医師です。
患者さんのご要望に合わせた最適な治療方法をご提案
治療方法には様々な種類があり、治療期間や矯正装置、理想の歯並びなどそれぞれ異なります。まずはお話を伺って、状態を確認してから、患者さんのご要望に合わせた治療方法をご提案いたします。
唇側矯正(表側矯正・マルチブラケット矯正)
唇側矯正とは、ブラケットとワイヤーを組み合わせた矯正装置を唇側、つまり歯の表面に取りつけるスタンダードな矯正治療です。
ブラケットと呼ばれる金属やセラミック、プラスチックの装置を歯の表側に装着し、ブラケットをつなぐようにワイヤーを通し、ワイヤーが引っ張る力で歯並びを整えます。
銀色の装置が目立つのが嫌で矯正治療をためらう方もいらっしゃいますが、近年では白色や透明・半透明の目立たないブラケットも登場しています。そのため、従来のワイヤー矯正より目立ちにくく、装置装着時の見た目をそれほど気にせず治療できるようになりました。
唇側矯正(表側矯正)のメリット
1.適応症例が幅広い
もっとも歴史が長く実績のある治療方法なので、他の矯正治療では対応が難しい症状でも、ほぼすべての症例を改善できます。
2.価格を抑えられる
いろいろな矯正装置の中で一番装置料が安価なので治療費用を抑えることが可能です。
3.食事や発音の違和感が少ない
歯の外側に取りつける唇側矯正は、舌が当たらないので邪魔になりません。そのため咀嚼や発音の違和感が、舌側矯正(裏側矯正)に比べて少ない傾向です。
唇側矯正(表側矯正)のデメリット
1.矯正装置が見えてしまう
歯の表面に装置を取りつけるため、見た目が気になってしまう方、矯正していることを知られたくない方には向いていません。
2.装置の厚みによる口元の突出感
歯の表面に装置が固定されていますので、矯正治療中は口元にボリュームが出て、突出感が気になる場合があります。
3.装置でお口の中が傷つくことがある
矯正装置がお口の中の軟らかい粘膜に擦れて傷ついたり、口内炎を作ってしまうことがあります。
その他の矯正治療
舌側矯正(裏側矯正、リンガル矯正)
歯の表面ではなく、歯の裏側(舌側)に矯正装置をつけて、歯の位置をコントロールします。裏側矯正やリンガル矯正とも呼ばれます。外側に装置が見えないのが最大の特徴です。
舌側に取り付けるので「舌側矯正」とも呼ばれます。歯の裏側は複雑な形状をしているため、通常のワイヤー矯正に比べ歯科医師や歯科技工士のより高い技術が必要です。
<メリット>
- 外側からは見えないため、矯正していることを他人に気づかれにくい
- 装置がつくことで唇が出っ張ることがない
- 虫歯トラブルが起こりにくい
<デメリット>
- 装置の違和感があり、滑舌に影響がでる場合がある
- 歯の裏側はデコボコしていて形が複雑なため、オーダーメイド装置を作る必要があり、表側矯正に比べて費用が高くなる
- 治療期間が長引く場合がある
マウスピース型矯正装置(インビザライン)
ブラケットやワイヤーは使わず、透明なマウスピース型矯正装置で歯を動かす矯正方法です。
一人ひとりの歯に合わせて作製された透明なマウスピースを、段階的に交換しながら徐々に歯を動かし、歯並びを矯正します。
<メリット>
- 透明で薄いプラスチックでできているため、目立ちにくい
- 食事や歯磨きの際に取り外しが可能
- 金属アレルギーの心配がない
<デメリット>
- 適応できる症例が限られます
- 装着時間(1日約20時間)を守らないと矯正の効果が出ない
- 費用が高い
矯正治療の流れ
Step1:ご相談
初診カウンセリングでは矯正治療に関する疑問、不安、ご要望等をじっくりお伺いします。歯並び、噛み合わせのこと、何でも遠慮なくご相談ください。
Step2:精密検査
詳しい治療計画をたてるために検査を行います。レントゲン撮影、歯型取り、口腔内の写真撮影、顔の写真撮影を行います。
Step3:診断・治療計画の説明
後日、検査の結果に基づき、治療方針等をご説明します。
Step4:歯磨き指導
矯正期間中は、装置に汚れが残りがちです。治療期間中の虫歯・歯周病を予防するため、正しいブラッシングを練習していただきます。
Step5:動的治療(治療期間:約2年半~3年が目安)
矯正装置をつけて歯の移動を開始します。患者さんの状態や治療方針などによって異なりますが、歯の移動に要する期間はおよそ約2年半~3年が目安です。
Step6:保定治療(保定期間:約1~2年が目安)
歯は矯正装置を外すと、元の位置に戻ろうと動くことがあります。この「後戻り」を防ぐため、リテーナー(保定装置)を装着し、動かした歯を固定させ、後戻りを防ぎます。
Step7:治療終了
保定期間が終わると終了になります。きれいに整えた歯並びを保つためには矯正治療終了後のメンテナンスが不可欠ですので、その後の定期検診もぜひご利用ください。
未承認医療機器の使用について
●未承認医薬品等の使用・国内の承認医薬品等の有無について
(未承認医薬品等の使用)
当院で使用していますマウスピース型矯正装置(製品名:インビザライン®)は、日本国薬機法上の医療機器として認証・承認を得ていない装置であり、日本国歯科技工士法上の矯正装置にも該当しません。そのため、万が一海外カスタムメイド矯正装置使用中に違和感等ございましたら、すぐに当院までご連絡をお願いします。装置は、日本で歯科医師・歯科技工士が製作するのではなく、海外の工場でロボットにより製作されます。カスタムメイドの矯正装置であり、既製品ではないため(市場流通性がありません)、薬機法の対象になりません。薬機法の対象外であるため、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない場合があります。その点ご了承ください。
(国内の承認医薬品等の有無)
マウスピース型矯正装置のメーカーは国内外に多数あります。インビザライン®以外に、日本国で承認を得ている矯正装置を用いた治療法が存在します。
※上記の趣旨をご承知の上、使用を希望される場合には同意書の記載が必要です。
●入手経路について
当院が使用するマウスピース型矯正装置(製品名:インビザライン®)は、米国アライン・テクノロジー社の製品です。当院はインビザライン®を用いた治療システムを、米国アライン・テクノロジー社のグループ会社である「アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社」より入手しています。
●諸外国における安全性等の情報
インビザライン®は、1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けていて、これまでに治療を受けた患者さんは世界で520万人(2018年1月時点)に上りますが、重大な副作用の報告はありません。ご不明点等ございましたら一度ご相談ください。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。