数ある細菌の中で、虫歯の原因となるのは、真珠のネックレスのような形をしているミュータンスレンサ球菌であることが確認されています。
ミュータンス菌と略して言われることが多いですが、実は7種類いるミュータンス菌の仲間の総称です。
ミュータンス菌はグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)という酵素を出し、餌である砂糖をネバネバした不溶性の「グルカン」というものに変え、それが歯の表面にべったりと張り付きます。とにかく砂糖を餌にすると俄然パワフルになり、大量にグルカンを作ります。
砂糖を餌にするだけでなく、作り出したグルカンまで餌にしてエネルギーに変えて活動するという効率の良さです。
歯の表面のエナメル質は本来硬い物質で丈夫なのですが、唯一酸に弱いのです。
エナメル質はPh5.5を境に溶け出す性質があります。虫歯菌が出すこのネバネバしたグルカンは、酢と同じくらいの強い酸でできています。
歯のエナメル質や象牙質の主成分はリン酸カルシウムで2日間程度酢につけておくと包丁で切れるほどに脆くなることからもわかるように、歯にとって酸は大敵です。
酸に侵されると、カルシウムイオンとリン酸イオンに分解され、硬い部分が溶かされてしまいます。
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